顧客にファン化のために

取扱商品を採用していただけた後、使用した感想(良い評価)をSNSで発信していただく、再注文していただく、別な商品も買っていただく=売上の拡大には顧客に取扱製品、企業のファンになっていただく必要があります。

顧客ファン化については他の記事(新規顧客、既存顧客、顧客の購買行動の変化に合わせた営業形態)でも説明していますが、とても重要です。ここをデジタルツールで効率的に、且つ、漏れがないように取り組んでいくことをお勧めします。また、ファン化についてはデジタルだけでなく、アナログな部分(販売者の顔が見えること)も大事になってきます。

ファン化促進の手段としてメールマガジンとウェビナーの効果について考えてみたいと思います。

メールマガジン

メールマガジンは、リードの育成としての課題解決提案(新製品や独自技術の紹介)と販売促進(キャンペーンやクーポン情報)を目的として実施していることが多いと思います。これは目的として大事ですので、購入して欲しい気持ちを前面に出さず、配信を継続する必要があります。これに加えて、ユーザー向けにお役立ち情報(便利な使い方、メンテナンス方法、便利グッズの紹介(自社製品にこだわらない))の配信を未実施の場合は、是非お役立ち情報の配信をお勧めします。定期的にユーザーに情報を発信することで、ファン化が狙えます。

メールマガジンの運用で課題となるのは継続性と配信頻度だと思います。先ずは無理のない範囲で月の配信目標数を設定し、月間スケジュールに落とし込んで実行をお願いします。リード育成、販売促進、ユーザー向けお役立ち情報の3種類を月に1回ずつの配信を最小として設定し、配信数を増やすことが出来れば、徐々に増やす形でスタートで良いと考えます。

配信頻度が上がればその分顧客との接点が増えますが、配信内容が薄くなったり、売込みが強いと敬遠されたりすることも考えられますので、取扱商品にあった配信頻度を設定することが必要だと思います。ただ、これは誰も正解がわかりませんので、少なくとも1年以上継続し、いろいろ試してノウハウを蓄積し、自社の財産となるようにしていただきたいと思います。

※メールマガジンの特徴として、MAツールを使用すれば、開封率、クリック率、コンバージョン率などの効果測定が可能です。時間はかかりますが、取扱商品に合わせたファン化方式を見つけてください。

※メールマガジンの発行には”特定電子メールの送信の適正化等に関する法律”が適用されます。運用の際はMAツールのベンダーにいよく相談した上で開始してください

ウェビナー

ウェビナーもメールマガジンと同様、リード育成と販売促進を組み合わせた内容を実施されていることが多いのではないかと思います。ウェビナーの特徴としては、主催者側は会場費用削減などのコストメリット、受講者側は移動や時間を気にせず気軽に受講可能であることです。双方不可少なく実施が可能ですので、お役立ち情報の配信も頻度高く配信することをお勧めします。

ウェビナーでお役立ち情報を発信する場合には、ユーザーからの質問を受け、リアルタイムで回答することで好感度が上がる可能性がありますので、録画をHPやYoutubeで配信するのではなく、配信日を設定し実施することをお勧めします。配信は録画、質問はチャットでの受付、再生終了後質問に対して、リアルタイムで口頭説明する形をとれば、配信側も質疑応答時間だけ時間を確保すれば対応可能です。

頻度高く配信した場合、参加者の人数が少なくなる可能性もありますが、ウェビナーの場合、参加者が1名であったとしても実施する価値があります。参加者1名の場合は個別面談と考え、ご参加されているのは1名であることをお伝えし、より近い距離で質問や不満などをヒアリング出来る可能性があります。

※メールもウェビナーも、継続することが可能で適切な頻度を設定してください。顧客のファン化は短期間で成果を求めることに意味はありませんので、何年にもわたり継続して実施することを意識してください。

対面

メールマガジンやウェビナーの配信で顧客との接点を確保し関係強化は可能ですが、重要顧客に対しては、対面による接点確保も合わせて実施の検討をお勧めします。この対面はリアルである必要はありません、Web会議システムを使用しての面談で問題ありません、但し、面談内容については十分な注意が必要です。

注意点としては以下5点

アポイントは取る(内容、いただきたい時間を明確に)

面談は5分以内で終了する(顧客からの質問が長引かない限り)

・顧客にとって有益な情報を提供する(キャンペーン情報、お役立ち情報)

商品の説明に終始しない、質問し話しをしてもらう(興味を持っていただけない様であれば即座に打ち切る)

・相手によって適切な接触期間を設定し、忘れない仕組みを考える(スケジュール化)

顧客が望まない内容、頻度では心証が悪化するだけです。自分の都合ではなく、顧客が何を望んでいるのかを考え活動計画を立てるようにしてください。顧客がメールマガジンもウェビナーも対面も望んでいないのであれば、それが正解です。顧客にとって何が有益なのかを考え別のアプローチをとる必要があります。

メールマガジンやウェビナーのデジタルにおいても、顔出し、自己開示を行うことで対面による接触に近い親近感を抱いていただける可能性があります。対面をうまく組み合わせて、単純接触効果で顧客に自社に興味・関心・親近感をもってもらえるよう、ファン化に向けて活動していただきたいと思います。

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